HA-Rの憂鬱

ポケモン・ポケカについての個人的な備忘録です。

新生覇流スタン

Ⅰ.はじめに

BW2環境の特徴として手助けジュエルによる高火力、トリパへのスイッチ等があると思います。
これらに電磁波と威張神秘で対抗しようとしているのが、このパーティです。
時代遅れな戦術かもしれませんが、これを成功させるために精一杯の小細工を仕込みました。
飽きずに最後まで読んでいただけると嬉しいです。


Ⅱ.個別解説

らき★すた(クレセリア♀)
臆病 H220 B12 C4 D20 S252
223-×-142-96-153-150
浮遊 ナゾの実
サイコキネシス 冷凍ビーム 威張る 神秘の守り
H 16n-1
B ハッサム(補正有)珠虫食い耐え、メタグロス(補正有/A187)コメットパンチ+A1↑コメットパンチ耐え
D ウルガモス(補正無)C1↑虫のさざめき耐え、ラティオス(補正無)ジュエル流星群+C2↓流星群耐え

S操作技を切って攻撃範囲を広げた威張神秘型。パーティの軸となるポケモン
ヒードランキノガッサを意識して最速。意地っ張り霊獣ランドも抜けます。
持ち物のナゾの実については下記の補足1にて。メインウエポンについては下記の補足2にて。


NANOX(ウォッシュロトム
穏やか H244 B20 C28 D196 S20
156-×-130-129-167-109
浮遊 オボンの実
ハイドロポンプ 10万ボルト 電磁波 守る
H 4n
B メタグロス(補正有/A187)A2↑思念の頭突き耐え
C 159-111シャンデラ確定1、175-101ウインディ確定1
D ラティオス(補正無)ジュエル流星群耐え、ルンパッパ(補正有)珠ギガドレイン確定3

電磁波を撒く係。電磁波が通らない地面タイプには水技で攻める事が出来ます。
ラティオスサザンドラに電磁波を入れるべく穏やかHDベース配分になっています。
電磁波と攻撃範囲の広さを活かして雨パや砂パ、スタンに対して選出する機会が多いポケモン


ギャルぉ(ズルズキン♀)
慎重 H252 A164 B84 D4(31-31-31-×-31-18)
172-131-146-×-149-72
威嚇 ラムの実
噛み砕く ドレインパンチ 猫騙し 見切り
B メタグロス(補正有/A187)A2↑コメットパンチ耐え、シュバルゴ(補正有)ジュエルメガホーン耐え
D ラティオス(補正無)ジュエル流星群耐え
S ヒードラン(最遅/S73)-1

威嚇、猫騙し要因であると共に物理アタッカー。クレセバンギに強さを見せます。
威嚇を使いまわす時と、威張ラムで育てる時を上手く使い分ける事が出来ればOK。
Sの個体値調整については下記の補足3にて。


SEOUL(ウインディ♂)
控えめ H76 B4 C172 D4 S252
175-×-101-156-101-147
威嚇 拘りスカーフ
オーバーヒート 竜の波動 バークアウト 鬼火
H 16n-1
C 187-133メタグロス確定1、 155-130ラティオス身代わり確定1
S ギャラドス(補正有/スカーフ)抜き

威張神秘の成功の鍵を握っているポケモン。スカーフが長所にも短所にもなっています。
物理に対しては威嚇と鬼火、特殊に対してはバークアウト、威嚇の効かないメタグロスは正面突破。
BW2でバークアウトと竜の波動の両立が可能に。ドラゴンタイプへの奇襲も出来ます。


バグ(ナットレイ♂)
のん気 H252 B148 D108(31-31-31-×-31-0)
181-114-187-×-150-22
鉄のトゲ ゴツゴツメット
パワーウィップ アイアンヘッド 宿木のタネ 守る
B 187メタグロス威張るアームハンマー耐え

雨パやトリパに強い鋼タイプ。遅いユキノオーを意識してアイアンヘッドを選択しています。
宿木が実質的なメインウエポン。特にカイリューとは縦の相性が良いので宿木を繋げやすいです。
直接攻撃で1/3近く削れるため、猫騙しやコメパンを読んでどんどん投げます。


しんそく=(カイリュー♂)
意地っ張り H204 A76 B4 D108 S116
192-180-116-×-134-115
マルチスケイル 食べ残し
ドラゴンクロー 神速 羽休め 守る
H 16n
D ラティオス(補正無)ジュエル流星群耐え
S バンギラス(補正無)抜き

600族の育成契約選手。余程苦手な相手が多いパーティで無い限りは選出したいポケモン
ドラゴン技の攻撃範囲と神速による縛り性能が非常に高く、威張って育てれば怪物に。
マルチスケイルと羽休めにより耐久も一級品で、宿木を絡めれば完璧。居座れば居座るほど強いです。


補足1 ナゾの実について
オボンの劣化と考えている人もいるかもしれませんが、オボンと違ってHPが半分以下にならなくとも発動するのがポイント。オボンでは発動しない霊獣ランドロスの蜻蛉帰りで発動し、スカーフ蜻蛉帰り+ジュエル流星群を耐えるように調整されています。
クレセリアは虫技の他にも悪技、ゴースト技を受ける事が多く、半減実よりも腐りにくい持ち物であると考えています。ちなみに、技を受けた時に発動する効果なので、オボンでは食べられてしまう虫食いで回復することが出来ます。
短所としては対雨パで発動しない事、相手のバークアウトで誤作動する事、攻撃そのものを耐えないと発動しない事。

補足2 クレセリアのメインウエポンについて
サイコショックでは無くサイコキネシスを採用していますが、その理由としては以下の事項があげられます。
・防御が低いポケモンに対しては威張神秘を利用して物理アタッカーで攻める事が出来る。
・神秘型のため、モロバレルがある程度(怒りの粉が致命傷にならない程度)放置可能。
ニョロトノロトムナットレイで対処可能。キングドラへのダメージを増やしたい。
・威嚇バークアウトを用いた長期戦パーティのため、追加効果が活きる。

補足3 ズルズキンのS個体値調整について
ズルズキンのSは噴火ヒードランを意識しました。噴火ヒードランナットレイでの対処が出来ないため、トリル状態時に上から叩けないと晴れジュエル噴火によりパーティ壊滅の恐れがあったためです。
そして、わざわざ個体値を調整してまで最遅にしない理由は2つ。1つ目は電磁波を入れたキングドラを抜くため。これが抜けると抜けないとでは相当立ち回りに差が出てしまいます。2つ目は素早さの判定。ついに夢特性の威嚇が解禁されたズルズキンですが、特性の発動順で素早さの確認が出来ます。特にカポエラーニョロトノとのS関係は相手のパーティを知るためにも重要であり、最遅70族より速い素早さが必要であると感じました。


Ⅲ.各パーティに対する選出と立ち回り

共通の意識としては電磁波、威嚇、バークアウトを利用して場を整えつつ、回復技と威張神秘でズルズキンカイリューの育成を狙います。

対スタン(先発:クレセロトム、クレセウインディ、クレセズキン、ウインディロトムなど)
ラティオスサザンドラ等の高速アタッカーに対しては積極的に電磁波を撒きにいきます。
化身ボルトロスは挑発と電磁波の2択が厄介なので猫騙しでサポートし、神秘を貼って電磁波の択を潰すと楽。
先発の霊獣ランドロスは蜻蛉帰らせましょう。育成済みのカイリューで相手をすれば威嚇が入ろうが簡単に対処出来ます。
クレセバンギにはズキンが強さを見せます。またマンダや霊獣ランドの交代を誘発する事も出来ます、冷凍ビームをぶち込みましょう。
後ろにカイリューが控えている場合は、いつ交代して威張るべきかを慎重に見極める事が重要です。育成チャンスを見逃さない事。基本的にカイリューは先発で出しません。先発の2匹で無闇に瀕死を狙わず、神速圏内を意識しながら立ち回ると戦いやすいと思います。

対雨パ(先発:クレセロトム、クレセズキン、クレセナットなど)
キングドラ、ルンパッパに電磁波を入れる。これが最優先事項。
キングドラの身代わりとニョロトノの雨ジュエルハイドロポンプは結構痛いので注意。
霊獣ボルトロスは電磁波が効かず、ランターンが離脱した事もありかなり厄介な存在に。雷を3発以上受けると厳しくなります。冷凍ビームや神速で早めに処理するのが吉。
カイリューの育成が出来れば楽に勝てるはず。ただニョロトノカイリューより早いとちょっと話は変わるので、素早さが分からなければ慎重に。
雨スイッチ相手ならナットレイがかなり活躍します。先発で出して宿木をどんどん撒きましょう。

対砂パ(先発:クレセウインディ、クレセズキン、ウインディロトム、ズキンロトムなど)
ズキンの威嚇とロトム参入により、砂にはかなり厚くなりました。またクレセにも冷凍ビームが搭載され、苦手だったマンダやガブも楽に。
2枚の威嚇と2枚の浮遊を利用して有利に試合を展開しましょう。砂パ相手には誰で誰を処理すべきなのかを明確にして立ち回ると良いと思います。

対霰パ、晴パ(先発:クレセウインディウインディロトムなど)
この2つにはウインディが刺さります。霰パの炎受け(ヒードランシャンデラスイクンなど)はロトムで。
晴パに強いカイリューキュウコンのめざ氷、ヒードランの竜の波動に注意。
吹雪による凍り、熱風による火傷が怖いのでなるべく早めに神秘を貼っておきたいです。

対トリパ(先発:クレセズキン、ズキンロトムなど)
相変わらずトリルを防ぐ術はありません。基本的には4ターン凌いで勝ちを目指します。ただズキンとナットレイの2匹でトリル下でもかなり戦えるようになりました。
ドサイ、トドン、ニョロ、バンギ、ノオー等はナットレイで。シャンデラヒードランブルンゲル等はズキンで対応します。相手のクレセに宿木を撒くのも忘れずに。この2匹で対応出来ない格闘はクレセで処理出来れば理想です。
ハッサムシュバルゴの虫技はカイリューウインディで受けます。特にウインディは威嚇を入れながら虫技と共に鋼技も受ける事が出来るので大切に扱います。


Ⅳ.問題点

耐久型パーティの難点として、相手の攻撃試行回数を増加させてしまう事による被急所率と被追加効果率の増加があげられます。威嚇、バークアウトにより耐える計算で動いても思わぬ急所を貰う時があるので覚悟しておいてください。状態異常の追加効果は神秘の守りで防ぐ事が出来ますが、怯みは防げません。テラキオンサザンドラ等には早々に電磁波を入れないと不確定要素満載の立ち回りを強いられてしまうので注意が必要です。
次に、このパーティはクレセリアが非常に重要な仕事をします。拘りトリックはかなり厄介です。拘っても格闘やドラゴンの処理は可能かもしれませんが、威張神秘がほぼ不可能な戦術になってしまいます。
最後に、全体的に技の命中率が低いという事が大きな問題点としてあげられます。ハイドロポンプ、オーバーヒート、パワーウィップといった高威力の技や宿木、鬼火、バークアウトといった戦術において重要な技も外れます。特に威張る外しは勝敗を分けるといっても過言では無いくらい痛いです。威張る先のズルズキンカイリューは命中安定なので是非とも威張るを当てて欲しいですね。
ナゾの実による回復を気にしないのであれば、トリック対策にメール、威張る外し対策に広角レンズの採用も視野だと思います。


Ⅴ.おわりに

質問、意見等ありましたら記事にコメントしていただくか、Twitterの方でリプライを飛ばしていただければと思います。(読みました!の一言でも泣いて喜びます。)最後まで読んでいただき、ありがとうございました。